ハートボイスプロジェクト

ハートボイスプロジェクトブログ

2015年8月5日

子育て

行動理論に基づき、子育てのコツをお伝えしている
特別支援教育ジャーナリストの中谷美佐子です。

たいていの人が子どもを「自立」させようとするとき、
「何でも一人でできること」と考えてしまい、
必死になって子どもに訓練させることが多いように思います。

しかしながら、実際、私たちが生きているこの社会で
何でも一人でできる等、無理だと気づかされます。

食事を一つとってみても、
簡単な流れにすると、、、
まず、農家の方が土を耕し、
農作物を作ってくださったものを
他の誰かがトラックで運び、
誰かがお店にその農作物を並べて
それを売っている。
そこへ誰かが食材を買いに行って、
誰かが食事をつくる。
その誰かが作った食事を食べる。

私たちが食事をするまでに
どれだけの人達の手が加わっているかを考えると
たくさんの人達が協力し合っていることが分かります。

このように、何でもかんでも一人で
「できるようにならなければならない」といった考え方にもとづく
自立は実際のところあり得ないなのです。

だから、私たちの本当の自立というのは
「依存先を増やすこと」という考え方が
必要だろうと思うのです。

この「依存先を増やす」という考え方があれば
子どもも大人も実に楽に生きることができるようになるのであります。

以前もお伝えしたことがあるのですが、
東京大学先端科学技術センターの熊谷晋一郎先生のインタビュー記事です。

自立とはどういうことなのか?を深く考えさせられますし、
依存先を増やすことの必要性がよくわかります↓
TOKYO人権 第56号(平成24年11月27日発行)
インタビュー自立は、依存先を増やすこと 希望は、絶望を分かち合うこと

9月13日(日)LSA(学習・発達支援員)養成講座の記念講演会を開きます。
広島初の養成講座スタートを記念しての講演会です。
ぜひ、ご参加頂ければと思います。
詳細はこちらからご覧ください↓
NPO法人日本インクルーシブ教育研究所