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2015年9月2日

学校

お子さんの学級選びについて
ときどき相談をうけることがあります。

話をじっくり聞いてみると
何とな~くですが、
親の「希望」がお子さんを
通常学級にやりたいといった感じのことが多いように思います。

この「希望」はひょっとすると
子どもを実際以上によく見せたいといった気持ちから
出てきていたり、

子どもの現状を受け入れたくないといった気持ちから
来ていたり、

子どもを支援学級に入れてしまうと
もう通常学級ではやっていけなくなるのではないか?等
いろんな不安があるようです。

実際のお子さんの状態を見ると
少人数の特別支援学級で学んだ方が
よりよく暮らすことができるかもしれないと、
心の片隅では分かっているけれど、、、

親の思いがいろいろあって、
子どもの実態を把握しにくくしていることもあるでしょう。

「この子を集団の中に入れて訓練すれば何とかなるのではないか?」

「通常学級に入れていれば、そのうち慣れて、周りの子ども達から
たくさんのことを学び取ることができるのではないか?」

「普通になって欲しい。みんなと同じようになって欲しい」

「みんなと一緒にいろんなことが同じように出来るようになってほしい」

などなど、、、

親であれば、たいていの人がそう思うでしょう。

でも、こういった思いがあると、
「親の思い」と「子どもの実態」は
大きくかけ離れてしまいます。

でも、子どもは自分が苦しいことを
具体的に親に訴えてはきませんから、
親もなかなか気づくことができません。

よく観察してみると、
学校へ行きたがらなくなったり、
しょっちゅうお腹が痛くなったり、
風邪をひきやすくなったり、
熱が出やすくなったり、、、

子どもにいろいろ兆候は見えているのですが
子どもの状態よりも、周りの環境に目が向いていたりして、、、

「通常学級の先生がうちの子に適切な支援ができないから
うちの子が通常学級で浮いてしまっているんだ」
といった不満になっていることもあります。

子どもは通常学級で苦しんでいたりするのですが、、、
一番辛いのも、子どもなのだけれど、、、

発達になんらかの課題があったりすると
自分の思いと言葉を一致させることができず
子どもが「このまま、通常学級にいたい」等と言ってしまったり、、、

自己認知力が弱いお子さんだったり
言葉をおうむ返しするお子さんだったりすると
親が「特別支援学級には行きたくないよね」と言うと
子どもが「特別支援学級には行きたくない」と言ってしまったり、、、

そうすると、
親は「うちの子が特別支援学級には行きたくないって言ってるんです」
と学校へ伝えに行ってしまうわけです。

この辺りになると、学校の先生達はお手上げになってしまいます。

学校の先生達はその子の状態を見て
その子によりよい環境をつくろうと
親に特別支援学級をすすめていても、
そこが親になかなか通じないということに
悩みを抱えていらっしゃることもあります。

中には、その子への対応の仕方が全く分からないという
支援学級の先生も間々いるので複雑な気持ちになることもありますが、、、

親が納得して
「この子を特別支援学級に入れよう」と思うまでには
時間も労力もかかりますし、
先生達の心労もかさなります。

親の片隅に特別支援学級に対する偏見などがあると
自分の子どもの状態を理解するのは
実に難しいのですね。

そこのところを多少なりとも理解できれば
子どものためになる学級選びができるようになるかもしれませんね。

でも、実際のところ、学級選びができるほど
学校の体制が整っていないのが現状ですが、、、

とりあえず、親の固定観念などによって
その子にあっていない環境で勉強させることは、
子どもを苦しめてしまう
のかもしれません。

こちらをちょっと読んでみてください。
親の複雑な気持ちが分かりますよ↓
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