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非言語コミュニケーションは難しい!

2015年2月13日

発達障害

自閉スペクトラム症の人達は相手の表情や態度、
声の調子、合図などの仕草から、
相手がどのようなことを言いたいのかを
理解することが困難です。

そのため、相手が時間がなくて
何度も時計を見たり
イライラしていても、
相手がどのような状況かに気づくことができないようです。

結果、一方的にしゃべり続けたり、
自分の要求していることを
相手に応えてもらおうとします。

そして、そういった行為が度重なり
いつしか周りの人達から敬遠されるようになっていきます。

でも、彼らは、自分のどこに問題があるかに
気づくことが困難なのです。

そうすると、どのように自身を改善していいかも
分からないまま生きていくことになりますから、
当然、自己肯定感が下がっていきます。

それだけでなく、周りの状況が分からないまま
自身のやり方で生きていかなければなりませんから
多数派の人達で構成されている社会の中では
生きづらくなります。

彼らの生きづらさというのは
周りの人達が彼らに分かりやすく多数派のやり方を
教えてくれる(具体的で直接的に伝える)文化が
日本にはないということから来ているのかもしれません。
日本は曖昧な表現の多い文化ですから…

彼らは相手が何を思っているのかを
相手の表情や仕草、態度、状況から読み取ることが難しく、
相手の気持ちを察することがうまくできないのです。
そういったことを私達が知っていれば、
どのように伝えると彼らに伝わるかを
いろいろ工夫したりサポートしたりすることができますね。

「こんなことは失礼で言えない」とか
「こんなことを言うと相手を傷つけてしまう」等と思って
黙って、こちら側が我慢しているかぎり、
彼らには何にも伝わらないのです。

黙って、彼らに何も伝えないままでいることは
彼らの学ぶ機会を奪っているとも言えますね。

ストレートに伝えてもらわない限り
とにかく理解できなくて困っているのは
自閉スペクトラム症の人達だということを
私達は知っておいた方がよさそうです。

でも、何でもかんでもストレートには伝えにくいですから
「こうするといいですよ」と肯定的な表現で伝えると
いいかもしれません。

察する文化の中では、
自閉スペクトラム症の人達は
本当に生きにくいのです。

早期発見・早期支援の必要性

2015年2月5日

発達障害

仕事を続けられない原因には
多くの要素があります。

脳機能の働きから、
相手の表情が読み取れなかったり、

物事のとらえ方や受け止め方が
多数の人達とは違うために
しょっちゅう意味を取り違えてしまったり、

脳機能の不具合から相手の言葉を
否定的に受け取りやすくなっていたり、

察することが困難なため、
相手が言っている意味を
うまく理解できなかったり、

周りの様々な音が気になって
相手の話を聞き取れなかったり、、、

要素をあげるときりがないくらい
たくさんあります。

発達障害のある人達は、
様々な環境や要素が重なり合って、
コミュニケーションがうまくいかないために
仕事を続けていけないことがほとんどです。

仕事を続けられないと、
どうしても収入がなくなりますから、
食べていけません。

そうすると、人は生きるために
手段を選ばなくなります。
もしくは自虐的になります。

そうすると、社会への怒りも出てきます。
怒りの連鎖は恐ろしい方へ向かっていきます。

大人になってから、
こういった状況に陥らないためにも
私は「早期発見・早期支援」を始める必要性を感じています。

発達障害のある子ども達を
普通の子ども達と同じような育て方をすると、
分からないことだらけのまま
大人になっていくことになります。

分からないことだらけの人生は
苦しみだらけになってしまいます。

彼らの苦しみをとりのぞくことは
私達大人でなければできないのです。

今、私達は発達障害を正しく理解して
適切な対応の仕方を学んでいく必要があります。

大人になって気づく発達障害

2015年1月12日

発達障害

最近の発達障害のある子ども達は、
(教師や保護者が早めに気づいていれば)
小さい頃から適切な支援を受けて育つことができるので、
比較的、生きやすくなってきているように思います。

しかし、私達が子どもの頃は自閉症だとかADHDだとか
LDという言葉すら聞いたことのない時代ですから、
支援など受けること等全くもってなかったわけです。

思えば「◯◯くんはどうしてすぐにはぶてるんだろう?」
「◯◯ちゃんはどうして字を書こうとしないんだろう?」
「◯◯くんはどうしてすぐにケンカしちゃうんだろう?」
「どうして◯◯ちゃんはいつも1人で絵を描いているんだろう?」
なんて何気に思っていたわけです。

そういった理由が最近では発達障害という概念で
すとんと納得できる時代がやってきました。

支援を受けて育ってきていれば、
自分の苦手とするところを理解して、
得意なところや興味あることの能力を伸ばして
生きやすくなる工夫もできたかもしれません。

発達障害の特性をたくさん持つ人の中には
知的に遅れがないために、一見普通に見えるということから
周囲だけでなく本人も障害に気づかずに
成人していることが多いのが現状です。

大人になった発達障害の人達が
どういったときに自身のことに気づくのかを
少し書いてみたいと思います。

学校時代は成績もそこそこであれば、
よしとされることが多いため、
すんなりと大人になっていることもあります。

そして、社会人になりましたキラキラ
新しい生活にわくわくどきどきしながら
スタートします。

でも、なぜか?上司や同僚を怒らせてしまいますDASH!
どうして周りの人達が自分に怒っているのかが分かりません。
悩んで、占いに頼ってみたり、カウンセリングを受けてみたり
いろいろするのですが、どうも人との関係がうまくいきません。

会社ではミスが続きます。
上司からの叱責も繰り返されます。
いつしか、会社では孤立ぎみになりました。

そのうち会社に行けなくなり、ひきこもり状態となってしまいました。

あまりに調子が悪いので、精神科へ行ってみました。
そこで発達障害のことを知りました。
もしくは、ネットでいろいろ検索しているうちに
発達障害を知りました。

といった感じの流れが多いように思います。

肝心なのはここからなんですね。
「自身の特性を理解して働き続けることができる人」
になることを目指すということが大事なのです晴れ

しかし、あまりに傷ついて、
そんな風に思えなくなっている人達もたくさんいます。

だから、私は今を生きる発達障害のある子ども達には
適切な支援をして育てて欲しいと思っています。

あいまいに「やればできる」とか
「あなたは普通よ」なんて適当なことを言って
育てて欲しくありません。

それは彼らが一番傷つく言葉だからです。

彼らは世の中のことが分からなくて困っているのです。
必死でがんばっているのです。
どうか彼らの困難さに目をやって
助けてやって欲しいと思います虹