ハートボイスプロジェクト

ハートボイスプロジェクトブログ

教室の中の支援(ラジオ放送)

2016年2月9日

メディア

FMちゅーピー

広島で行動理論に基づき子育てのコツをお伝えしている
ハートボイスプロジェクトの中谷美佐子です。

さて、今日は毎月第2火曜日午後4時から放送の
FMちゅーピーすまいるパフェ
MISAKO先生のVIVA!発達凸凹~s!の日でした。

本日は「教室の中の支援」について
20分程度お話したのですが、、、
20分ではほんのちょっとしかお伝えできなく
本の紹介もしようと思いながらも
それもできないまま番組終了~!(笑)

それでも、ちょっとづつ伝えていくだけでも
いつか必ず多様性が認められる社会になると信じて
コツコツと、そして、ボチボチでも、
伝わっていけばいいかな~と思いながら、
約3年、ラジオでしゃべっています。

さて、今日は、
教室の中で【困った子】と思われている子ども達は
実は【困っている子】なんですよ~というお話でした。

例えば、、、
授業中、おしゃべりが止まらない子がいますね。
こういった子どもは口の多動があって
周りだけでなく、本人も困っています。

そして、いつも「静かにしなさい」と叱られてばかりで
いつしゃべっていいのか?いつお口をチャックすればいいのか?を
うまく理解できていないこともあり、褒められる経験が非常に少ないのです。

だから、今はお口をチャックする時間ですよ。
今はしゃべってもいい時間ですよと明確に知らせてやり、
お口をチャック出来ているときにしっかり褒めてやるといいですよ。

そうすると、本人もどういった時に
お口をチャックすればいいのかを覚えていけますし、
何より褒められた経験を積んでいくことができますから
先生のお話を聞かないといけないときは
お口をチャックするという良い行動が身についていくのですね。

また、学校では箒を振り回している子をよく見かけると思うのですが、
この子達の背景を探ってみると
固有覚が鈍麻であることが多いのです。

固有覚というのは筋肉や骨にぐっと力が入った時に感じる感覚のことです。

この固有覚が鈍麻であると、
筋肉や骨に圧を入れたがりますから、
箒を振り回していることが多いように思います。

だから、箒は掃くもので、
安全な場所で振り回していいものを教えてやると
子ども達は箒を振り回さなくなります。

例えば、野球をする時にバットを振りますね。
これは野球をする場所であれば問題ありませんから
素振りの練習をしっかりやってもらうというのもいいです。

運動場でテニスラケットを振るのもいいですね。

大人であれば、重いゴルフクラブをブルンブルン振ると
すっきりすると思います。
バッティングセンターも良さそうです。

隣の席の子の消しゴムや鉛筆を断りなく使う子をよく見かけますが
こういった場合は、ただ「いけません」と叱るだけでは
子ども達は自己肯定感を下げてしまうだけになりますので、
まずは背景を探ってみるようにしましょう。

ひょっとして、この子は自分の物と他人の物の弁別が難しいのかな?
もしかして、この子は人に物をかりるときに使う言葉を知らないのかな?
等と探っていけば、おのずと対応の仕方は見えてきます。

弁別が難しいのであれば
自分の物には全て名前を書くとか
色のシールを貼っておけば分かりやすいですね。

弁別は出来ているけれど
人の物を貸して欲しいけれど黙って使ってしまうのであれば
「これ、貸してくれる?」という断り方を教えてあげればいいです。

そして、他人の物を使ったあとは
必ず「ありがとう」を言うことを練習しておけばいいですよ。

もう一つ、給食の時間が辛いお子さんがいます。
ASDのお子さんに多いのですが
嗅覚過敏や触覚過敏、味覚に異常などがあり
どうやっても食べられないものがたくさんあるのです。

しかし、好きな物だったりすると
とてもよく食べるので、我がままに見えてしまうのですが、
実際には本当に苦しんで給食を食べている子ども達が多いのです。

小学校の頃、強い給食指導を受けたお子さんが
中学にあがってから自傷行為が始まった子や、

教室で、飲めなかった牛乳を
毎日飲まされていた記憶が蘇った瞬間、
食べたものを一気にもどしてしまった高校生に
私は出会ったことがありますから、
彼らに我がままだと言って食べられないものを
無理矢理、時間をかけて食べさせたり飲ませたりするのは
非常に危険な行為であると
私達大人は認識する必要があると思います。

この他にも、教室を立ち歩く子ども達の背景と対応方法や
すぐに怒ってしまう理由や支援方法についても
お話しようと思っていたのですが、、、
時間がなくなってしまったため、
また今度お話しようと思います。

そして、今日紹介したかった本はこちらです↓

こちらの本は保育園や教育の現場から寄せられた
成功した対応策が2800紹介されています。
その子その子に合わせた手立てを見つけることができると思います。
本の表紙をクリックすると詳細を見ることができるようにしていますので
リンク先で確認してみてくださいね。

次回は3月8日(火)午後4時からの放送です。
本日、教室の中の支援について十分お話できなかったので、
続きをしゃべろうかな?と思っています。

この4月から障害者差別解消法が施行されますから
教室の中での合理的配慮は必須となります。
だから、続けて教室での配慮についてお話していかないといけませんね。

子どもの問題行動解決プログラム(応用行動分析に基づいた子育てのコツ)を
少人数(2~4人)で学びたい方はこちらです↓
ハートボイスプロジェクト 保護者のための子どもをあたたかく育てるコツ講座

子どもは眠らなきゃ育たない

2016年1月12日

メディア

FMちゅーピー内

広島で行動理論に基づき
子どもをあたたかく育てるコツをお伝えしている
ハートボイスプロジェクトの中谷美佐子です。

先程、毎月第二火曜日に放送されている
FMちゅーピーすまいるパフェ
MISAKO先生のVIVA!発達凸凹~s!でしゃべっていました。

本日お話した内容は
「子どもは寝なきゃ育たないよ~」といったお話でした。

お話した内容を簡単にまとめると↓

子ども達は学校で「早寝、早起き、朝ごはん」と
いつも言われているけれど、、、
この意味を本当に知っていますか?
といったところからお話してみました。

実は、昔のように日が暮れたら寝る、
日が昇ったら起きるといった生活が
高次脳機能(知覚、記憶、学習、思考、判断などの認知過程と
行為の感情を含めた精神機能)を
発達させることができるのですね。

だから、人は寝ないとダメなんです。
寝ないと何にもうまくいかなくなるのですよといったお話。

でも、寝りゃ~いいってものじゃなくて、
夜、良い睡眠をとることが大切で、
夜寝なきゃ意味がないのです。

だけど、私達の今の生活は
夜中、そこらじゅうが明るく照らされていて
深夜のコンビニやレストランに
子ども達が大人と一緒にいたりするわけです。

調査によると日本の子ども達が一番寝ていないそうです。

こんな危険なことをしていたら
いくら発達障害の子ども達の適切な支援方法を
学んだとしても、役に立たなくなってしまう。

だから、支援をする前に、基本的な生活習慣だけは
身につけられるよう私達大人が子ども達を守りましょうよ
といったお話をいたしました。

大切なことは、とにかく夜は早く寝るということです。

じゃ、夜よい睡眠をとるためにはどうしたらいいか?ですが、
寝る前には、ICT機器(スマホやパソコン等)を使わないようにすることです。

夜、目からライトの光をガッツリ入れてしまうと
人の脳は眠れなくなってしまうのですね。

また、お風呂も寝る2時間くらい前までには入っておいた方がいいと
兵庫の「子どもの睡眠と発達支医療センター」の中井昭夫先生は
先週日曜日に開催した学習・発達支援員養成講座でお話されていましたよ。

人は体温が下がってきて眠りに入りやすくなるため、
お風呂からあがってすぐは眠りにはつきにくいようです。

また、セロトニン(脳内物質)が活性化していないと
やはり、良い睡眠はできないので、
セロトニンを活性化させることが大切なのです。

セロトニンを活性化させる方法は
早く寝て、早く起きて、朝ごはんを食べて
朝日を浴びながらウォーキング等のリズム運動をするとよいそうですよ。

また、子どもを褒めることも大切です。
褒めるとセロトニンが活性化しますが、
子どもを叱ったりけなしたりしていると
セロトニン低下が起きますから、
うつ病になりやすくなります。

取材をしていると
小児性のうつ病になっている子ども達の多さには
驚きます。

不登校になっている子ども達は
親の育て方が悪いと思っている人がまれにいますが、
実は、うつ病になっていたり睡眠障害になっていることも多いのです。

規則正しい生活習慣と子どもを褒めることは
子ども達をうつ病や睡眠障害にさせないためにも
とても大切なことなのですね。

セロトニンが足りないとどうなるか?ですが、
気分が沈みやすい、怒りっぽくなる、イライラする、
やる気がなくなる、集中力や注意力・学習能力が低下する、
寝付けない、途中で起きる、早朝に目がさめてしまう、
寝過ぎ、顔に覇気がなく姿勢が悪くなる、
痛みを感じやすくなるそうです。

子どものうつ病の特徴は、泣いてばかりでなくて
学習意欲が低下したり、イライラして親に当たり散らす、
荒れた行動が出てくるそうなのですが、
私達はこういったことをあまり知らないために
親の育て方のせいにしていますね。

そうではなくて、セロトニンという脳内物質についての
視点があると、生活環境を改めることができるので
とてもいいですよ。

とまあ、こんなお話をいたしました。

ちょっとピンボケになってしまった写真だけれど
真ん中が石田ディレクターで左が水田アナです。

行動分析に基づいた子どもの問題解決プログラム

【保護者のための】子どもをあたたかく育てるコツ講座
4月15日から第3期を開講します。残り2席となりました↓
ハートボイスプロジェクト

キレる子どもに、どう接する?

2015年6月25日

メディア

子育て

こんにちは。
行動理論に基づき、子育てのコツをお伝えしている
特別支援教育ジャーナリストの中谷美佐子です。

ここ数年、キレる子どもが増えているという話を
よく聞くようになりました。


子どもがキレたとき、大人はどう対応すればいいのか?
私たち大人は困ってしまいますね。

困ってしまうと、、、
つい怒ってしまいがちですが、
怒っても、怒っても、
全く効果がないことを
たいていの大人が経験しているように思います。

むしろ、火に油を注ぐようなことに
なったのではないでしょうか?

そこで、怒らない対応方法について
先日、テレビで放送していて、
とてもいい内容でしたので紹介しますね。

キレる子どもを意外な授業で激減させた小学校の取り組みや
最新の脳の研究から分かったキレるメカニズムなど
わが子をキレなくするための方法が分かります↓

NHKあさイチ 5月18日(月)
特集「キレる」子どもにどう接する

折れない心のつくり方

2015年2月16日

メディア

人生・心

ここのところ、
子ども達を見ていても、
周りの大人を見ていても、
すぐに折れてしまう人が多いな~と感じます。

すぐに折れてしまうようでは
発達障害への正しい認識普及活動など
できはしませんから、、、
当然、私はどんなことがあっても
折れたりはしないように考え方の工夫をしています。

しかし、発達障害というのは理解してもらいにくい分野ですから、
何かと批判されやすいため、
発達障害への認識普及活動の中で、
私も何度か心が折れそうになったことがあります。

批判されると誰しも、
苦しくなったり、悲しくなったり
心が折れそうになりますね。
私も人間ですから、
時にそういった気持ちになります。

ただ、私はたくさんの苦しみを乗りこえてきたので
苦しみを乗りこえた後の「喜び」というものが
どういったものなのかを、何度も経験してきています。
思えば、苦しみや悲しみというのは、
私自身が成長するための踏み台というか
道のりだったように思います。

その乗りこえた先で気づいた
「本当の喜びとは何か?」や
「本当の幸せとは何か?」を知った瞬間の記憶というのは
いまだに私の身体の中に残っていて、
その記憶をたよりに苦しみを乗りこえた先を見つめて
苦しみの時をふんばることができるようになってきています。

そんなメカニズムを1年くらい前でしょうか?
分かりやすく解説している番組がありました。

NHKのクローズアップ現代です。
”折れない心”の育て方~「レジリエンス」を知っていますか?~
というタイトルでした。

その放送の記事がありますので、
ちょっと読んでみるといいですよ。
元気になれると思います↓
クローズアップ現代 NHK ONLINE
http://www.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail02_3486_all.html

ラジオで発達障害を伝えるということ

2015年1月16日

メディア

仕事

FMちゅーピー・すまいるパフェ
MISAKO先生のVIVA!発達凸凹~s!という番組に
毎月第2火曜日の午後4時から
私は出演しています。

ラジオは十数年前、深夜のニュースを
読んでいたことがあるだけで、
自分が取材した内容を伝えることはありませんでした。
それも、共同通信社などから流れてくるニュース原稿を
尺に合わせてつぎはぎして放送していただけなのです。

そんな私が1年半くらい前から、
ラジオで発達障害を伝えることになるとは
思ってもみませんでした

もともと私はテレビの人ですから
映像をもとに文章作成をしますので、
映像のない世界でどのように言葉だけで伝えればいいのか?
今もなお試行錯誤中です

発達障害は一見普通にみえるがゆえに
普通の人とはどのように違うのかを伝えるのは
とても難しく奥の深い話しになりますから
とても緊張します。

たわいない話しをざっくばらんに
話せばいいわけではありませんから、
1つ間違えれば、多くの人達を傷つけることになってしまうし
誤解を受けることだってあるかもしれません。

慎重に言葉を選びながら
分かりやすく伝える難しさを感じながらも
1人でも多くの人達が発達障害について
正しく理解してもらえればと思っています。

発達障害は劣っているのではなくて
違っているだけのことですから

FMちゅーピー2015.1.13
この写真を撮った日にしゃべった内容はこちらから読めます↓
発達障害は「理解とサポート」があれば個性になる!