ハートボイスプロジェクト

ハートボイスプロジェクトブログ

褒め方いろいろ、人それぞれ 

2017年5月25日

子どもをあたたかく育てるコツ講座(ライブ)

子育て

支援・トレーニング

発達障害

こんにちは。行動理論に基づいて
子どもと楽に関われるようになる方法をお伝えしている中谷美佐子です。

さて、昨日、子どもをあたたかく育てるコツ講座4回目で
肯定的注目についてお話しました。

肯定的注目というのは子どもを褒めたり認めたりする方法にも
いろいろあって、単に褒めればいいというものではく、

その子その子の特性に合わせて
どういった方法が一番その子が認められていると感じやすいか、
どんな言葉がけの仕方がその子が一番喜ぶか、
どういった状況で伝えられると子どもが認められていることが
分かりやすいか等、様々な視点からの講座内容です。

大げさにみんなの前で褒められたい子もいれば
周りに人のいないところでそっと静かに褒められたい子もいます。

これは、年齢によっても違いますし、
二次障害が重篤な子どもであればあまり大げさに褒めると
「何か裏があるのではないか」と思ったりする場合もありますから
一概にどこでもかしこでも子どもを褒めていれば
いいというわけではありません。

それぞれの子どもに、それぞれの褒め方や認め方が必要ということです。

子どもを褒めるというのは「すごいね~」とか「えらいね~」とか
言うばかりでは子どもは何がすごいのか?何がえらいのか
分かりにくい場合が多いので、

できるだけ「○○してすごいね」「○○ができてえらいね」と
この○○のところに具体的な行動を言葉にしてやって欲しいのです。

そうすると子どもは大人に褒められる度に
「あ~○○することは良いことなんだ」と理解して
その良い行動を繰り返すようになります。
そして、次第に良い行動が定着するようになるのです。

「すごいね」「えらいね」「天才」等といった言葉を
いつもかけられている子どもは
常に不全感を覚えることになります。

特に発達障害のある子ども達の場合は、
何がどれだけすごければいいのか?
何をどれだけすればえらいのか?
どのあたりで天才なのか?など
具体的に数値化できないため分かりにくく、

心の中で
「僕は(私は)いつもえらい子でなければならない。
でもどうしていれば、ずっとえらい子でいられるのか?」と
常に悩み、苦しむようになります。

こういったところから、子どもを褒める時も
いかに具体的に何が良かったのかを明確に言葉にして
褒めてやることが大切です。

こんな話をしながら、お子さんが常に動いているとおっしゃる
お母さんと支援者がいらっしゃったので
お家の中で固有感覚(骨や筋肉にグッと力が入った時に感じる感覚)に
刺激を入れて落ち着けるようにスポーツグッズをご紹介しました。

左側の二つは両手で引っ張って筋力トレーニングをするものですが
こういったものがリビング等にあると
子どもが家の中で飛んだり跳ねたりしなくて済みます。
マンション等にお住まいの方は下の階の方に気を遣いますから
こんなグッズがあるといいですね。

右側のものは足にひっかけて両手で引っ張ります。
こちらも子どもは楽しいし、腕や足の固有感覚に
刺激を入れることができるので落ち着きます。

その子その子が必要としている感覚を満たしてやれるものを
私達大人が知っているといいですね。

では来週はご褒美の与え方についてお話する予定です。

さて、こちらの講座は約3か月間、
子どもを観察して記録をとりながら
応用行動分析を学んでいくものです。

参加者にはお子さんの記録を毎回とって来て頂きますから
3カ月後には、自分で記録を見ながら子どもの行動の意味が分かるようになります。

また自分自身のことや、子どものことに気づきやすくなるため
生活が穏やかになっていきます。

次の【保護者のための】子どもをあたたかく育てるコツ講座は
2017年9月から開始します。
現在、お申込を受けつけています。定員4名です↓
第6期子どもをあたたかく育てるコツ講座

また、専門性をもって発達障害の子ども達を支援したい方は
NPO日本インクルーシブ教育研究所の養成講座がおススメです。
現在、この養成講座の説明会のお申込を受け付けています。
講師は私(中谷美佐子)です↓
NPO日本インクルーシブ教育研究所 学習・発達支援員養成講座説明会

第5期 子どもをあたたかく育てるコツ講座 3回目 行動観察と記録のつけ方

2017年5月18日

子どもをあたたかく育てるコツ講座(ライブ)

子育て

支援・トレーニング

発達障害

こんにちは。広島で行動理論に基づいて
子どもをあたたかく育てるコツをお伝えしている
ハートボイスプロジェクトの中谷美佐子です。

昨日は子どもをあたたかく育てるコツ講座3回目で
子どもの行動をどのように観察していくと
子どもの行動の背景にあるものが見えてくるのかをお話し、
記録のつけ方のポイントを説明しました。

子どもの行動観察については、
事件やトラブル等が起きたその瞬間だけを見るのではなく
その行動が起きる前をいかに見るかがポイントとなります。

問題と思われる行動が起きる前の行動を観察すると
なぜ?子どもにその行動が出たのかが明確に分かるからです。

そして、次に重要なのが子どもが起こした
(良くも悪くも)行動の後に
私達大人がどう関わったかによって、
その子どもの将来の行動が決まってきます。

この辺りを昨日は結構、長々と説明しましたので、
途中、眠くなられた方もいらっしゃり
(私の話が長くてすみません)
覚醒のためにレモンピールをお出ししてみました。

そして、レモンピールをかじりながら・笑
次にお伝えしたのはいかに記録が大切かという話です。

人間というのは結構自分の感覚が正しいと思っているものですが
実際に数を数えてみたり、量を計ったり、
時間を計ってみると「あれ?いつも1時間くらい
子どもが泣いていたと思っていたけれど
実際には10分くらいだったのね」ということもありますし、

子どもがよく怒ると思っていたけれど
怒る回数を数えてみると
「一日たったの3回しか怒っていなかった。
それも怒らせていたのは自分だった。ごめんなさい」
ということだってあるのです。

つまり、私達の感覚というのは結構適当なもので
実際の数や量と自分の感覚が一致していないことも多いということです。

そのため、記録をつける時に
「今日は娘がたくさん怒った」と書いても意味がないわけです。
これでは何を基準にたくさん怒ったのか分かりませんから
正の字などを使って回数を記録しておくといいのです。

そうすると「あ~なんだ、私の感じ方が多く感じていただけで
実際は娘は頑張っていたのね」となることの方が多いです。

というわけで、私達大人の見方というのは
いかにいい加減なものなのかをお伝えしました。

昨日は皆さん、子育てにお仕事にとお忙しくされているので
お疲れかな?と思って、お部屋の香りをオレンジにしたのですが
気づいていらっしゃる方と全く気づかなかった方がいて
こちらも人ってみんな違うんだな~面白いな~と。

また、呼吸が浅いと人は怒りっぽくなりますし、
精神的にも安定しにくくなるということで
手軽にできる呼吸法をみんなで一緒にやってみたり、
お茶を飲みながら各自がどんな子育てをしてきたかを話したり、
とても楽しい時間を過ごすことができたように思います。
※昨日はペパーミントジンジャーティーと玄米茶をお出ししました。

では、来週は子どもを褒めるバリエーションについてです。
お楽しみに♪

第4期 子どもをあたたかく育てるコツ講座 10回目 環境を整える方法

2016年12月9日

子どもをあたたかく育てるコツ講座(ライブ)

子育て

支援・トレーニング

発達障害

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広島で行動理論に基づいて
子どもをあたたかく育てるコツをお伝えしている
ハートボイスプロジェクトの中谷美佐子です。

今日はついに第4期10回目の講座となりました。
来週は最終回ですから修了式となります。

あっという間の3か月間で、
初めは「うわ~、これから毎週3か月もこの講座にくるんだ~」と
思っていたお母さん達が、
「もう3か月経ってしまったの?」という感じになられています。

人の行動は約3か月で定着しますから
今日はお子さん達の良い行動が定着し始めている頃になります。

そのため、本日、お母さんの行動観察記録を見ると
お子さん達が目標にしていた行動ができるようになっていました。

例えば、返事をしなかったお子さんが
お母さんが「○○くん」と呼ぶと「はーい」と応えるようになっているのです。

ときどき「はいよ!」と「よ!」がついていたりしましたが
こちらはご愛嬌ということで大らかに子育てすることが大切ですから
こういった細かいことをガミガミ言わないのがポイントです。

さて、今日のテーマ「環境を整える方法」は
数々お伝えしましたが、

何はともあれ、子どもが問題を起こさないように
環境設定するというのがポイントです。

つまり、お母さんがガミガミ言わなくて済む方法や
子どもが腹を立てなくて済む方法、
子どもがお母さんに何度も言われなくてもできる方法などです。

例えば、何度も何度も「靴を揃えなさい」と言わなくて済むようにするには
玄関に靴底の形をした型紙を貼っておくといいですね。

そうすれば、大人が何も言わなくても
子どもは靴を揃えてくれますから。

そして、「えらいね~。お靴、上手に揃えてるね~」って
褒めてやれますね。
この具体的に褒めるという行動をお母さんが
子どもの良い行動が定着するまで褒め続けることができれば
数か月後には子どもはお母さんに言われなくても
靴が揃えられるようになります。

こういったことをお子さんの行動観察をしながら
記録をとっていくわけです。

その記録から多くのことが読み取れるため、
お母さん達が子どものことについて数多くのことに気づいていくことができます。

そして、子育て上手になっていくというわけです。

さて、来年4月からスタートする
子どもをあたたかく育てるコツ講座は満席となりました。
ぜひ参加したいという方は来年9月からの日程を
来年4月以降お知らせしますので今しばらくお待ちください。

参考までに来年4月からの講座案内です↓
第5期【保護者のための】子どもをあたたかく育てるコツ講座

12月25日(日)子どもの睡眠と発達の関係と
合理的配慮についての公開講座を開きます。
インターネット依存症や睡眠障害等についてもお伝えします。
ご興味ある方はこちらからご覧ください↓
NPO法人日本インクルーシブ教育研究

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第4期 子どもをあたたかく育てるコツ講座 8回目 子どもの協力を引き出す方法

2016年11月25日

子どもをあたたかく育てるコツ講座(ライブ)

子育て

学校

支援・トレーニング

発達障害

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広島で行動理論に基づいて
子どもの問題行動を解決に導いている
ハートボイスプロジェクトの中谷美佐子です。

今日は第8回「子どもの協力を引き出す方法」の日でした。

子どもの協力を引き出すには
やはり、私達大人の声のかけ方が重要となってきますので
今日は疑問形の声かけや
ダブル否定は子どもには分かりにくいこと等を
お伝えしていきました。

さて、私も含めて大人というのは
何気に疑問形の指示を子どもに出していることが多いため
結構、子どもに伝わっていないのです。

例えば、さっさとやって欲しい時に
「いつやるん?」と聞いていたりしませんか?

そうすると、子どもが「あした」なんて答えてしまうわけです。

その答えを聞いた私達大人は
たいてい腹が立ちます(笑)

でも、よく考えてみると「いつ始めるのか?」と
時を聞いているのですから、
子どもは「あした」と答えただけなのですが
ここで子どもは怒られるわけですね。

こんな繰り返しをしながら
子どもはどんどん自己肯定感を低下させていきますから
ぜひとも、ストレートに「今、やって欲しい」という気持ちを
伝えて頂きたいと思います。

特に発達障害を持っているお子さんでしたら
お母さんの言葉の裏の意味まで分かりませんから
素直に言葉を言葉通りに受け取って答えてしまいます。

やはり、子どもが分かりやすい表現で
具体的に、ストレートに伝えるのが一番です。

そして、子どもがお母さんの要求に応えてくれたときは
一所懸命がんばったときなので、うんと褒めてやって欲しいと思います。

この褒め言葉が子どもの良い行動を強化させていくのですから
どんなときも最後は褒めて終わるというのがポイントです。

今日はこの他にもブロークンレコードテクニックだとか
子どもに選択させる声のかけ方等もお伝えいたしました。

さすが、8回目ともなるとお母さん達が
子どもを上手に何が良かったのかを具体的にしめしながら
褒められるようになってきます。

そうすると、お子さんも「ああ、こうすれば、お母さんが褒めてくれるんだ。
こうしたら良かったのか!今度からこうしよう」と前向きになってきて
良い行動が定着し始めます。

つまり、この時期はお母さんもお子さんも
自己肯定感が高まってきて嬉しくなるのですね。

だから、私も嬉しくなります。
今日もそんな一日でした。
お母さん達との出会いに感謝です。

2017年4月からスタートの
子どもをあたたかく育てるコツ講座は満席となりました。
ご参加希望の方は2017年9月からスタートする
第6期までお待ちください。

子どもをあたたかく育てるコツ講座の詳細は
こちらからご覧いただけます↓
【保護者のための子どもをあたたかく育てるコツ講座】

発達障害の人の幼少期から成人期にかけての
関わり方や学齢期から身につけておきたいこと、
就職してから大切なことについて知りたい方は
12月4日(日)に公開講座を開きますのでご参加ください↓
NPO法人日本インクルーシブ教育研究所

11月28日(月)24時に〆切りますので
ご参加希望の方はお申込をお早めに願います。
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第4期 子どもをあたたかく育てるコツ講座 7回目 タイムアウト

2016年11月18日

子どもをあたたかく育てるコツ講座(ライブ)

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支援・トレーニング

発達障害

ガーベラ ペアレントトレーニング

広島で行動理論に基づいて
子どもの問題行動がなくなる方法をお伝えしている
ハートボイスプロジェクトの中谷美佐子です。

さて、今日は7回目の講座でしたので
制限を設ける方法についてお伝えしました。

アメリカで行われているタイムアウトの方法や、
クールダウンの必要性についてお話したわけですが、

やはり、子どもの問題行動に制限を設けて
より良い行動へと導くためには
子どもの良いところを見つけて褒めることが
できているかどうかが鍵となります。

つまり、今日お話した制限を設ける方法を使うには
まずは子どもの良いところ探しが上手くなっていなければなりませんので、

今日は子どもの良い行動を褒めて
その子どもの良い行動が続いていくように
いかに子どもの良い行動に注目するかについて復習いたしました。

あるお母さんがこんなご質問をなさいました。

「この間、子どもと一緒にスポーツ観戦に行ったのですが
ずっと、グズグズ言うものだから、何度も子どもを怒ってしまいました。
どうすれば子どもはグズグズ言わなかったのでしょうか?」

私はこのようにお答えしましたよ。

「これは、スポーツ観戦に行く前に、グズグズ言いそうになったら
外に出てお母さんと一緒に遊ぶか、車に戻って〇〇しようね。と決めて、
おりこうさんにしている時、その子の良い行動に注目して
褒めてやるといいですよ。

そうすると、子どもはお母さんにもっと褒められたいと思いますから、
グズグズ言わずにスポーツ観戦ができたかもしれませんね。

そして、一番大切なことはスポーツ観戦が済んだときに
今日はえらかったね~、よく頑張って応援したね~と褒めてやると
グズグズ言わないとお母さんから褒められるんだ、
グズグズ言わないことはいい事なんだと気づくことができますよ」

先日もお伝えしたように、
子どもの好ましくない行動を怒れば怒るほど
子どもの好ましくない行動は強化されていきますので
よりグズグズがエスカレートしていきますので、
怒ってもしかたないのですね。

だから、子どもの良いところを褒めるのは大切なのです。

そう、子どもは勝手に問題行動を起こすのではなく
周りの環境や大人の対応が子どもの問題行動を起こさせているのです。

つまり、私達大人の子どもへの関わり方を変えることができれば
子どもはすぐに良い行動を覚えることができるということなのです。

そうは言っても、長年、良くない行動を叱ってきている場合は
子どもの好ましくない行動が周りの大人達から強化されてきていますから
大人が制限を設ける方法を知っておくと、
子どもの良いところを見つけやすくなりますので、
タイムアウトやクールダウンについても知っておくといいのです。

※タイムアウトやクールダウンは、
その場を一旦離れて気持ちを落ち着かせることや
自分の行いのどこがいけなかったのかを知る機会を得る時間等のこと

タイムアウトやクールダウンの方法を
詳しく知りたい方はこちらにご参加頂ければと思います↓
第5期 保護者のための子どもをあたたかく育てるコツ講座

そして、発達障害の人の幼少期から成人期にかけての関わり方や
学齢期から身につけておきたいこと、就職してから大切なことについて
知りたい方は12月4日(日)の公開講座に参加されるといいです。
詳細はこちらからご覧ください↓
NPO法人日本インクルーシブ教育研究所

スクリーン ペアレントトレーニング