ハートボイスプロジェクト

ハートボイスプロジェクトブログ

ハートボイスプロジェクトとは

2014年12月1日

ハートボイスプロジェクトとは

ハートボイスプロジェクトでは
発達障害の子どもを育てる保護者や通常学級にいる発達障害の子どもを
支える先生たちを応援しています。

そして、すべての子どもと大人が
穏やかに暮らしていく方法を見つけ出し、自身の得意を活かして他者とのつながりを
楽しんでいこうというプロジェクトです。

さて、お子さんが療育センターなどで診断を受け
「子どもにスケジュールを見せるといいですよ」
と言われても信じられない方が多いのではないでしょうか?
「子どもにそんなことをしていいの?」と
思ったとしても、ごく自然なことだと思います。

それは、私たちは小さい頃からずっと
「ちゃんと人の話を聞きなさい」
と言われ続けて育ったから。
そう、私たちは人の話をちゃんと聞くことができなければならないと
思い込んで生きてきたのです。

でも、脳機能の働きから
どうやっても人の話をうまく聞くことができなくて、
自分はダメな人間なんだと思って生きている人たちがいるのです。
それが、自閉症スペクトラムの人たちです。

今では自閉症スペクトラムの人たちが
目で見て理解することの方がうまくいくということが
医学でも脳科学でも分かってきていますね。

私たちがいいと思って信じてやってきた子育てが、
自閉症スペクトラムの子どもたちには、
虐待になってしまっていることが
この世の中にはたくさんあります。

「知らない」というのは、とっても罪作りなのです。

だから、自閉症スペクトラムの子どもたちが
自分らしく幸せに生きることができるように、
正しく理解していきたいな~と思っています。

少しずつ勉強して、理解が進んでくると知識になっていきます。
そして、その知識を活かした経験が積み重なっていくと
実践がともなっていき、いつしか私たちに「やさしさ」が生まれてきます。

つまり、人は知ることで人にやさしくなれるのですね。
私はそんなやさしさのある世の中にしていきたいと思っています。

でも、過去の私は、自分と違う人達にそう簡単に
やさしくはなれませんでした。
それは「無知」だったからです。

発達障害について何も知らなかった頃(10数年前まで)の私は
人の違いを認めるどころか自分と違う人たちに対して
「どうして、そんなことするの?」「なぜ、そうなの?」
「どうして私の気持ちを分かってくれないの?」と
不満ばかりでした。

それが、発達障害のある人たちの取材を進めていくうちに、
発達障害をだんだん深く理解できるようになり、
人はみんな違っていて、自分と同じように考えたり
物事を受けとめたりするわけではないのだと分かってきたのです。

そして、いつしか、こんな私が多様性を認られる社会をつくろうと
努力をし始めていました。

ちょっとばかりですが、、、
私にも、自分と違う人達への「やさしさ」が
生まれてきているのかもしれません。
でも、まだまだかな?

それでも「知る」ことで、人は必ず変われますから、
共に「やさしさ」のある人へと変化しようとしてくださる方が
1人でも多くなることを願っています。