ハートボイスプロジェクト

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2015年9月22日

発達障害

行動理論に基づき、子育てのコツをお伝えしている
特別支援教育ジャーナリストの中谷美佐子です。

発達障害への正しい認識普及活動をしていると、
たいていの人が発達障害については
ある程度理解できてきているのかな?と思ってしまいます。

しかし、よく話を聞いてみると
実に多くの誤解があることが分かってきます。

「発達障害は親の愛情不足から発症する」

「発達障害は薬で治る」

「発達障害は個性だから放っておけばいい」

「親が子どもに食べさせる物で発達障害になる」などと
いった認識がいまだに多いのです。

発達障害は先天性の脳機能障害であり、
発達に凸凹があるという意味で、
よく発達しているところもあれば、
発達しにくいところもあるということで、、、

「個性だから」と言って放ったままにして
工夫も支援もなく「根性」だとか「努力」だとかで
何とかなるものではないということを知って頂くと
本人も家族も気持ちが楽になります。

発達障害は普通に見えるために
発達障害のある子ども達は
障害特性を叱られて育つことが多く、
自己肯定感がないまま大人になっていくのが現状です。

私達は、車椅子に乗っている人に
「根性で立って歩け」とは言わないけれど、
発達障害は見えない障害のため、
たいていの大人が根性や努力で何とかなると勘違いして
子どもを叱って育てることが多いのです。

そのため、発達障害の子ども達は
壮絶な苦しみの中で生きていくことになり、
「努力不足」「やる気がない」
「ふざけている」「何度言っても聞く気がない」等といった
誤解を受けながら育つことになります。

そうすると、どうなるかご存知ですか?
不登校やひきこもり、うつ病、リストカット、
いじめ、家庭内暴力、反社会的行為などなど、、、
二次障害となってしまうのです。

日本には発達障害者支援法という法律があるのですが、
この法律を知っている人がどのくらいいるのだろうか?と
不安になってくる私。。。

どうか、発達障害のある子ども達への
正しい理解をお願いしたいと思います。

教室にいる発達障害の子どもの言動の理由が分かる
「脳科学から見た発達障害セミナー」を開きます。
10月4日(日)13:00~17:00
発達障害は科学的根拠にもとづいた理解と支援が必要です。
皆さま、ぜひ、ご参加頂ければと思います。
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NPO法人日本インクルーシブ教育研究所