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自閉症の子どもへのスケジュールの意味

2015年9月24日

発達障害

この時代に、、、
いまだに、、、

自閉症の子どもを持つ親に

「子どもにスケジュールを見せて育てると
子どもの心の発達によくないので、
できるだけ言葉がけを多くして育ててください。
そうすれば、言葉が出るようになりますよ」と言う
保育士さんがいるようです。

自閉症の子どもに言葉がけを多くすると
混乱して何にも理解できなくなる場合が多いため、
できるだけ言葉がけは少なくして
視覚的に分かりやすくした方が生活が安定しますし、
心の発達にもいいのですよ♪

これは、今では常識なのです。

脳科学を勉強すれば分かりますから
こちらにぜひご参加ください↓

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10月4日(日)13:00~17:00
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発達障害への誤解が多すぎるかも?

2015年9月22日

発達障害

行動理論に基づき、子育てのコツをお伝えしている
特別支援教育ジャーナリストの中谷美佐子です。

発達障害への正しい認識普及活動をしていると、
たいていの人が発達障害については
ある程度理解できてきているのかな?と思ってしまいます。

しかし、よく話を聞いてみると
実に多くの誤解があることが分かってきます。

「発達障害は親の愛情不足から発症する」

「発達障害は薬で治る」

「発達障害は個性だから放っておけばいい」

「親が子どもに食べさせる物で発達障害になる」などと
いった認識がいまだに多いのです。

発達障害は先天性の脳機能障害であり、
発達に凸凹があるという意味で、
よく発達しているところもあれば、
発達しにくいところもあるということで、、、

「個性だから」と言って放ったままにして
工夫も支援もなく「根性」だとか「努力」だとかで
何とかなるものではないということを知って頂くと
本人も家族も気持ちが楽になります。

発達障害は普通に見えるために
発達障害のある子ども達は
障害特性を叱られて育つことが多く、
自己肯定感がないまま大人になっていくのが現状です。

私達は、車椅子に乗っている人に
「根性で立って歩け」とは言わないけれど、
発達障害は見えない障害のため、
たいていの大人が根性や努力で何とかなると勘違いして
子どもを叱って育てることが多いのです。

そのため、発達障害の子ども達は
壮絶な苦しみの中で生きていくことになり、
「努力不足」「やる気がない」
「ふざけている」「何度言っても聞く気がない」等といった
誤解を受けながら育つことになります。

そうすると、どうなるかご存知ですか?
不登校やひきこもり、うつ病、リストカット、
いじめ、家庭内暴力、反社会的行為などなど、、、
二次障害となってしまうのです。

日本には発達障害者支援法という法律があるのですが、
この法律を知っている人がどのくらいいるのだろうか?と
不安になってくる私。。。

どうか、発達障害のある子ども達への
正しい理解をお願いしたいと思います。

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分かってないことの方が多いですよ

2015年9月18日

発達障害

発達障害の子どもを育てる親は、
担任の先生から
「この子はちゃんと分かっていますよ。
お母さんが心配しすぎですよ」と
言われることが多いようです。

しかし、、、
ちゃんと分かっているかどうかは
本人に聞いてみないと分からないのです。

それも自閉症スペクトラムの子どもであれば、
こちら側が何度聞いても、
ちゃんと答えてくれないことが多いはずです。

聞かれている意味が分からないこともありますし、、、

聞かれている意味が分かっていても
自分の気持ちをうまく言葉で表すことが
できないこともありますし、、、

自分の気持ちがよく分からないこともありますし、、、

いろいろありますから、、、

ちゃんと分かっていると
こちら側が勝手に思っていることの方が多いのです。

そこで!
自閉症スペクトラムの人達は筆談が一番です。

筆談だと、
本心を伝えてくれますから
互いに理解しやすいのですよ。

ひとまず、
書きながらコミュニケーションをしてみましょう♪

きっと分かり合えると思います。

10月4日(日)脳科学から見た発達障害セミナーを開きます。
発達障害は脳科学から見ると、とても分かりやすいですよ。
現在、お申込を受付けています↓
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診断はその子の良さを引き出すためのもの

2015年8月29日

発達障害

行動理論に基づき、子育てのコツをお伝えしている
特別支援教育ジャーナリストの中谷美佐子です。

どうも、今でも、、、この時代に!
発達障害の子どもを育てる親達に向って
「親の育て方が悪いから、子どもが発達障害になった」と言う
おじいちゃんやおばあちゃんが多いようですね。

いまだに
「うちにはそんな子は今まで生まれたことがない」と言って
お母さんの家系がとやかく言われるとか。

お孫さんには、
おじいちゃんの遺伝子が4分の1、
おばあちゃんの遺伝子も4分の1、
入っているんですけどね。

これだけ医学が進歩しても、
発達障害について
ちっとも正しく理解が進んでいなかない。
困ったものです。

これまでもずっと言っていますが
親の育て方のせいで
子どもが発達障害になったりはしませんよ。

ただ、言えることは適切な対応をして育てる環境があれば
(理解とサポートがあれば)発達障害は個性になります。

だから、その子らしさを大切に
育てればいいだけのことなのですが、、、
そこがうまく理解されていない現状があるようです。

発達障害には自閉症スペクトラム、
ADHD、LDなどありますが、
その子が持つ特性によって
対応の仕方は違ってきますので、
自閉症スペクトラムの子どもに
ADHDへの対応をしても
なかなかうまくいかないことも多いはずです。

発達障害の子どもを育てる場合は、
まずは自閉症スペクトラムについて勉強して、
それからADHDやLDについてもしっかり勉強して、
適切な対応の仕方を学んだとき
その子に合わせた関わり方が分かってきて
工夫も上手になって、
子育てが楽しくなってくるのだと思います。

そうすると、、、
正確な診断が必要になってきますね。

そう!診断というのは
レッテル張りでも何でもないのです。

その子の得意・不得意を知って
その子の良さを引き出し、
周りの人達がその子の苦手な部分を
支えられるようになるためのものなのですね。

こちらを参考にしてみてください↓
生き辛い・死にたい。知ってほしい「発達障害」を抱える人の苦労
発達障害を知っていますか?

発達障害に気づかないまま、育つとどうなるか?

2015年8月24日

二次障害

発達障害

行動理論に基づき、子育てのコツをお伝えしている
特別支援教育ジャーナリストの中谷美佐子です。

取材をしていると、こんなお話をよく聞きます。
代表的なものを以下にまとめてみます。

「小学4年生頃から、私のことを、クソババアと呼ぶようになって
殴る・蹴るの暴力をふるうようになりました」

「小学6年生あたりから、家の中をめちゃくちゃにして
物を壊すようになりました。もう家庭は崩壊しています」

「小学3年生のときに、いじめにあって、それから不登校になり、
現在、18歳ですが、仕事をする気がなく家でビデオばかり見ています」

「中学生になってから、学校へ行くと腹痛や頭痛が出るようになって、
早退して帰宅してからも激しい痛みに狂い続けていました。
どこの病院に連れて行っても異常なしで、対処のしようがなく
しばらく、毎日、精神安定剤を飲んで家で寝ていました。
ようやく学校に行けるようになったら
今度はいじめにあって、今では毎日「死んでやる~」と叫んでいます」

「小学5年生から不登校、そのまま、ひきこもりになって、
18歳くらいからバイトに行くようになったのですが、
どうも人間関係がうまくいかないようで、バイトを転々としています」

「小学校の高学年ごろから、学校の先生が悪い、
親が悪い、周りにいるやつらは皆おかしいやつらばかりだと言うようになりました。
私(母親)が何を言っても、おまえが言っている意味が分からん、
もっと分かりやすくしゃべれ!と怒ります。
白か黒かはっきりしろ!白でも黒でもないようないい加減な話はするな!と
怒り狂います。私の育て方が悪かったのでしょうか?」

皆さん、とっても困っていらっしゃるということは本当によく分かります。

本人も家族も何が原因で家族がこんなにも苦しくなってしまったのかが
分からないのですね。

実は、この苦しみの原点は
本人も家族も学校も地域社会も
発達障害への特性理解がなかったということだろうと
私は思っています。

その理解がなかったために、
本人に普通に(多数の人達のように)なるように
強要してしまったということです。

人はみんな感じ方や受け止め方が違うということを
互いに認めてこなかったというか、、、
どういった部分が互いに違うのかを
具体的に誰もが知らなかった、、、ということでしょう。

今からでも遅くありませんから
発達障害について勉強していけばいいのですよ。

そのためには、まずは「障害」に対する考え方を
「違い」として捉えることから始めることをおススメします。

そうしないと、「自分の子どもに障害があるのは嫌だ」となってしまうでしょ!?

何度も言いますけれど、
「障害」はその人の中にあるのではなく
人と人との間に「違いを認め合うことができない障害=障壁」があるのですよ。

勉強して、発達障害への特性理解がすすめば
互いにやさしくなれると思います。

人は相手を普通だと思っているから
(自分と同じだと思っているから)
怒りやイライラが出てきて、
ぶっちぎれてしまったりするのです。

自分がぶっちぎれたときは
「あれ?今、私が怒っているのは、ひょっとすると
発達障害について理解できていないのかも!?」
と思うようにするといいかもしれませんね。

そうすると、怒りがスーッとなくなるかもしれませんよ。

発達障害のある人達は広範囲に渡って
不具合や困難さがあり、本当に苦しんでいますから
まずは、私達が彼らの苦しみを理解することで
穏やかな生活が始まっていきます。

では、発達障害の人達はなぜ暴れるのか?
なぜ自暴自棄になってしまうのか?を理解するために
当事者のブログを読んで、まずは彼らの気持ちを理解していきましょう↓
「発達障害な僕たちから」

9月13日(日)LSA(学習・発達支援員)養成講座の記念講演会を開きます。
学校関係者、児童デイ、家庭教師、塾講師、
子育てが一段落した保護者の方々、ぜひ、ご参加ください。
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