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2016年5月11日

メディア

発達障害

FMちゅーピーマスコット

広島で行動理論に基づき、
子育てのコツをお伝えしている
ハートボイスプロジェクトの中谷美佐子です。

さて、昨日は毎月第二火曜日
午後2時05分から放送されている
FMちゅーピーすまいるパフェ
MISAKO先生のVIVA!発達凸凹~S!の日でした。

昨日お話したテーマは
「女子の方が見過ごされやすい!?」

まずはこちらから男女間の差について読んでみて下さい↓
cuta 女子の自閉症は見過ごされる?人数も男子の半分以下で少なく軽いため

研究グループ(上記のリンク先)は
さまざまな要因で女子の診断が遅れている
可能性があると指摘しています。

そこで、女子が見過ごされやすいため
大人になってから困ることが多いというお話をいたしました。

実際に大人になってから自閉スペクトラム症と分かった
女性からお話を伺うと
どの方も、早くから自分が自閉スペクトラム症の特性を
たくさん持っていて、それに対する対応の仕方を
自分で身につけて大人になりたかったとおっしゃいます。

特に、大人しいタイプの自閉スペクトラム症の女性の場合、
学校では勉強もできて、おりこうさんにしていたりすると
何ら問題ないように見えて、彼女らの苦しみに
私達大人が気づくことができないようです。

そうすると、大人になってから、、、というか、
就職してから大変な思いをすることが多いということが
分かってきています。

やはり、ちょっとした顔の表情が読み取れなかったり、
周りの空気を読んで対応するのが難しかったり、
誘いを断れなかったり、、、というか、、、
断る方法や断るためにはどんな言葉を使ったらいいか
分からなかったりとか、、、

こういった、一般の人であれば
自然に身につけて大人になっていけるところが、
自閉スペクトラム症の人達にとっては
教えられていないと難しいのだというお話をしました。

よく学校などで
「当たり前のことを当たり前にできる人になりましょう」って
言われますよね。

私達だと「当たり前のこと」というのはどんなことなのかを考えると、
挨拶がちゃんとできるとか、遅刻しないとか、提出期限を守るとか、
なんとなくその場に応じて想像できますけど、、、

自閉症の人達は、なんとなくこんなことかな?と
察するというのが難しいようです。

だから、早期発見・早期対応が必要なのですね。

小さい頃から、自閉症の特性を持っていることが分かっていれば
丁寧に教えて育てることができますし、

私達が彼らの特性をちゃんと理解していれば
自閉症の人達が自分を押し殺して、
他人のふりをして(普通のふりをして)
生きることは必要なくなるわけです。

自閉症の人達は、自分ではない自分を演じて
一般社会に合わせて生きていることが非常に多いのです。

そのため、うつ病になって、精神科や心療内科へ行って
初めて自分が自閉症だったと分かることも多くなってきています。

自分の子どもが自閉症だと分かっていれば
普通なら「さっさとやりなさい!」と言うところを
「何時何分までに○○を終わらせてね」と言えますから、

何でこの子は何にもできないんだろう?とか
私が言うことが伝わらないと思って
叱って育てる事がなくなりますね。

こういう時はこういうふうにするのよと
丁寧に教えて育てることができますから
二次障害も防ぐことができますし、

大人になってから、
「そんなことは教えられていない」とか
「そんなこと聞いたことがない」ということにもならないですね。

だから、自閉症の子を育てるときは
宇宙人が地球にやってきて
地球のことが何にも分からなくて困っている状態なのだと思って
丁寧に具体的な言葉を使って育てるというのがポイントになります。

そして、女性の精神科医で自閉症の方が書かれた
【無限振子】という本を紹介いたしました。

Lobinさんというペンネームで書かれているのですが、
いつ診断を受けるのが適切かという答えには
Lobinさんは「早ければ早いほどいい」とおっしゃっています。

早期発見・早期対応の必要性を感じる一冊です。
自閉症の女の子を育てるコツをつかむことができるかもしれません。

本の表紙の上をクリックすると詳細が分かるように設定しています↓

水田さんと中谷
チーフディレクターの石田さんが撮ってくれました。
水田さんと私です。